流行の話題やビジネスについて紹介していきます

9月入学制のスケジュールと海外事例やメリット・デメリットなどを調べてみた!

2020/05/02
 
9月入学制 海外 予想 可能性 スケジュール コロナ 新型コロナウィルス メリット デメリット 海外事例
この記事を書いている人 - WRITER -

 

新型コロナウィルスの感染拡大で、各学校が休校、再開の目途が立たない状況が続いています。

 

4月から始まる予定であった新学期が、GW明けへと一旦延期され、さらに9月入学制度が検討されつつあります。

 

9月入学入学制が妥当を妥当だとする意見、その反対意見とありますが、乗り越えるべき課題はあるものの、総論賛成・やるなら今!というのが大勢のようです。

 

9月入学制となった場合、そのスケジュールはどうなるのでしょうか?

 

海外の事例やメリット・デメリットなどと共に調べ、まとめていきます。

 

 

スポンサーリンク

9月入学制の検討について

 

 

安倍晋三首相は4月29日の衆院予算委員会で、新型コロナウイルスの感染拡大による公立学校の休校長期化などを踏まえ、「9月入学制」を導入することについて、「これぐらい大きな変化がある中で、前広にさまざまな選択肢を検討していきたい」と前向きに検討する姿勢を示しました。

 

村井宮城知事の呼びかけで9月入学・新学期の機運が高まっています。

 

安倍晋三首相の発言の前日には、小池東京都知事吉村大阪府知事橋本元大阪府知事も同様に、国にも働きかけたいと前向きな発言をしています。

 

4月29日に行われた全国知事会では、公立学校の休校が長期化していることを踏まえて、「9月入学制の検討も含め、国の方針を示すこと」として、積極論が相次ぎましたが、「国全体の年度変更が必要」「国全体の問題」として議論を求める声もありました。

 

 

スポンサーリンク

9月入学制の場合のスケジュール

 

9月入学制のスケジュールはどうなるのでしょうか?

 

 

年間スケジュールは↓こんな感じでしょうか?

 

  • 9月 入学式・始業式・健康診断・家庭訪問
  • 10月
  • 11月 運動会・修学旅行
  • 12月 球技大会・冬休み(2~3週間程度?)
  • 1月  冬休み(続き)
  • 2月
  • 3月
  • 4月  春休み(1週間程度?)
  • 5月  市立小学校入試 学力テスト
  • 6月  センター試験 私立高校・中学入試
  • 7月  卒業式・終業式 国公立大学二次試験 公立高校入試 夏休み(40日程度?)
  • 8月  夏休み

 

現状は、9月入学制の議論が始まったところであり、公式に発表されているスケジュールはありませんので、イメージを持ってみて頂ければと作成しました。

 

アメリカは6月で終業し、7月8月はバカンスです。

 

しっかりと休んで、9月から新しい学年を迎える。

 

生徒もその家族も、先生も、社会も十分にリフレッシュや次年度の準備ができるのは大きなメリットであり、そう考えると理想的なスケジュールかもしれません。

 

 

それと、早生まれの人はどうなるのか?という疑問もありますので、お話していきます。

 

今現在は、「早生まれ」というと1月1日~4月1日生まれの人を指しますね。

 

同じ西暦に生まれたとしても4月2日に生まれた人は学年が一つ早く進み、4月1日に生まれた人は一年遅いというわけです。

 

これまで同様に「満年齢」で考えるとすると、9月2日生まれ~翌年9月1日までが同学年ということになります。

 

そして早生まれは6月1日~9月1日までに生まれた人になります。

 

しかし、このように考えると、学年が同じだった人が違う学年になったり、重複してカリキュラムを受けたりといったことが発生し、教育現場が混乱します。

 

そのため、9月入学・新学期となった場合でも、学年と年齢(早生まれ含む)の区切りについては、現行通りの制度にするのが無難でしょう。

 

もう一つ考え方があります。

 

日本では早生まれかどうかに関わらず、4月2日から翌年の4月1日に生まれた人は同学年と決められていますが、海外では、早生まれの人は学年を選ぶ権利があります

 

人の成長には個人差があります、最大1年離れた人と同じクラスで学ぶというのは、遅く生まれてきた人人とっては中々難しいこともありますよね。

 

海外の制度はここをしっかりとみようということで、早生まれの人に学年を選ぶ権利を与えている国が多いんです。

 

今回のような100年に1回の見直しの機会に、海外に習い、早生まれの子どもとその両親がその成長を見ながら自由に選ぶことができる制度にしても良いのではないかと思います。

 

ただ、費用の問題やTwitterにあったように季節感や文化が大きく変わってしまうことは残念な気もします。

 

日本の会計年度は4月~3月であり官公庁はこれで動きます。

 

そのため、民間企業も3月決算が多かったり、入社時期も4月なので、このあたりをどうするか、学校の制度のみならず、幅広い議論が必要ですね。

 

スポンサーリンク

9月入学制 海外はどうなの?

海外では9月始まりが主流とはよく言われていますよね。

 

実際のところどうなんでしょう?

 

↓↓↓こちらに良くまとまっています。

 

 

9月始まりの国は、アメリカカナダイギリスフランスベルギーロシアトルコ中国モンゴルなどです。

 

その一方で、シンガポールは1月韓国は3月パナマは4月タイは5月というように、新学期スタートの時期には国によって結構ばらつきがあります。

 

【海外主要国の学校始まりの時期】

1月…シンガポール

1月末~2月初め…オーストラリア、ニュージーランド

3月…韓国

4月…パナマ

5月…タイ

6月…フィリピン

9月…アメリカ、カナダ、イギリス、フランス、ベルギー、トルコ、モンゴル、ロシア、中国

10月…ナイジェリア、カンボジア

 

一概に9月始まりがスタンダードとは言い切れないんですね。

 

スポンサーリンク

9月入学制のメリットは?

 

9月入学制のメリットについて調べてみました。

 

【9月入学制】メリット① 自粛期間中の学習の学校間格差を埋められる可能性

 

文部科学省は全国の自治体に対して、2万5000校を超える小中学校や高校などにどのような学習支援をしているか調査しています。

 

教科書やプリントなど紙の教材を活用した家庭学習はすべての自治体が指導している一方で、

 

  • デジタル教材を活用した家庭学習を指導しているところは29%
  • テレビ放送を活用した家庭学習を指導しているところは24%
  • 教育委員会などが作成した動画で学習支援しているところは10%
  • パソコンなどの端末を使って対面でのオンライン指導に取り組んでいるところは5%

 

コロナによる学校休校で、それぞれの学校・自治体でそれぞれの努力、工夫をしていることは分かりますが、対応はバラバラだということが分かります。

 

仮に、今後緊急事態宣言下での休校が長引いた場合でも、現在の4月入学を9月入学に移行することによって、半年間の余裕ができます。

 

一斉に登校が難しい地域があったとしても、分散登校で実際に生徒の顔を見ながらの指導も可能になり、 学校間あるいは家庭の通信環境の格差も緩和できるのではないでしょうか?

 

今後デジタル教科書オンライン教育遠隔授業を併用する「ホームスクーリング」の導入を促進していけば、今回のコロナに限らず災害時の対応、不登校生や特別支援教育も大きく変わっていくと思うので、それも同時進行で考えていかなければいけないのではと思います。

 

【9月入学制】 メリット② 休校期間に失われた学習時間が確保できる

 

多くの都道府県で5月末までの休校となるようです。春休み期間をはさむとはいえ、これで3月、4月、5月と3か月間の休校です。

 

各学校や自治体で様々な学習支援をしているとはいえ、この3か月の休校は大きいです。

 

例えば、1月に行われる大学入学共通テスト

 

中高一貫校は別にして、公立の高校での生徒は、英国数は1,2年で学習したとは言え、復習・演習といった時間が絶対的に不足します。

 

理科・地歴公民も3年時の履修になっているものに至っては、まともに範囲の授業を終えることができずに「あとは自分でやっておいてね」ということになりかねません。

 

高校入試もそうです。3年間の学習範囲をまともに終えることなく入試がやってくることになります。

 

現在のカリキュラムになって、中学歴史は中3の一学期に食い込んでの学習になっており、昨年まででも公民の最後の方は大分端折っての授業になっている学校が多くあります。

 

こんな状態では、今年は公民の全範囲を授業で終えることは不可能なのではないでしょうか?

 

大学生もそうです。集団の講義はどうにか遠隔授業で対応したとしても、実験・実習あるいは芸術系の創作活動など、実質ナシになっているものもあります。

 

【9月入学制】 メリット③ 失われた学生生活を取り戻せるかもしれない

 

コロナ休校で、修学旅行・学校祭・体育祭、あるいは部活動の大会・発表が延期・中止になっています。

 

最終学年のそういった行事・大会・を目指して努力を重ねてきた生徒たちのことを思うと胸が痛いですね。

 

今後、コロナの自粛期間がどの程度続くのかは分かりません。スペイン風邪の時のように第二波、第三波が来るのかもしれません。

 

しかし、9月入学への移行=つまり卒業時期が7月末頃となれば、全国規模の大会は無理にしても、地方大会、学校定期演奏会レベルのことは実施できるタイミングがあるのかもしれません。

 

学園祭体育祭だって秋口以降にタイミングを見ながら実施できるかもしれません。

 

9月入学への移行は、そういった失われた学生生活を取り戻せる可能性があるというメリットがありますね。

 

【9月入学制】メリット④ 現在のスケジュールでの大学入試は実施不可能なのでは?

 

現在の大学入試のスケジュールでは、総合型選抜(旧AO入試)は9/1以降開始、学校推薦型選抜(旧推薦入試)は11/1以降開始となっています。共通テストは1/16,17となっています。

 

総合型選抜、学校推薦型選抜では評定平均〇〇以上といった条件がついていることも多いです。

 

これだけ休校が続いている状態、(あるいは休校がもう少し続いた場合)どうやって高校は生徒の評価をすればよいのでしょう?

 

また、様々なスポーツ文化芸術分野での活躍の場を失った生徒たちは、客観的な成績がない状態で、何をアピールして総合型選抜、学校推薦型選抜の入試に臨めばよいのでしょう?

 

英語民間試験も、今後予定通り実施できるかどうかは不明です。

 

英語民間試験が出願条件あるいは有利になるような入試はどうなるのでしょう?

 

また、下記の記事で、文科省は総合型選抜、学校推薦型選抜の募集を遅らせるとしていますが、「総合型選抜がダメだったら一般入試」と思っている生徒たちは、どうやって総合型選抜の準備と一般入試のための準備をしていくのでしょう?

 

想像以上に、総合型選抜(旧AO)入試の準備は生徒も先生も大変です。学校現場も一人一人に先生が張り付いた状態で指導に当たるケースも多いです。

 

それが、年末ぎりぎりまで、しかも一般入試の勉強と並行して続くかと思うと、高校現場の負担は相当なものになります。

 

私は医学の専門家ではないので、はっきりしたことは分かりませんが、インフルエンザが寒い時期に蔓延するように、コロナが寒い時期=共通テストの時期に再び蔓延するということはないのでしょうか?

 

もちろん、仮に6~7月に大学入試で、9月入学に移行したとしても、来年の6~7月にコロナの心配がなく共通テストが実施できるかどうかはよく分かりません。

 

しかし、素人ながらに考えると寒い1月に共通テスト実施というよりは危険度が下がっているというメリットはないでしょうか?(この辺は専門家の方々に逆にお聞きしたいです。)

 

【9月入学制】メリット⑤ 就職活動・各種試験が先延ばしできる

 

3月以降予定されていた、企業の合同説明会などが中止・延期になっています。特に地方大学の学生は完全に足止めを食らっている状態です。

 

また、6月~7月には教員採用試験も順次行われることになっています。

 

果たしてこの状態で教員採用試験を実施できるのでしょうか?

 

学校が全て9月入学=7月末卒業=入社・勤務開始も9月となれば、半年余裕をもって学生も就職活動・各種試験を受けることができるし、受け入れる側も余裕をもって日程を設定・あるいは準備できるというメリットもありそうです。

 

これまでお話してきた①から⑤以外にも、受験時の雪インフルエンザの心配が減る、留学する時、海外の会社に新卒で就職する時などに日程的なロスが減るなどの意見もありました。

 

スポンサーリンク

9月入学制のデメリットは?

 

続いて9月入学制のデメリットにて考えていきます。

 

【9月入学制】デメリット・課題~本当に生徒・学生・保護者・学校現場は9月入学にみんな賛成なのか?

 

生徒、生徒の親御さん、教師の意見をそれぞれ載せてみました。

 

・4年間の大学生活だと思っていたのが4年半になれば、その分家賃・仕送りが半年分負担増になる。(大学生保護者)

 

・そんなことが決まったら1年半も気持ちが持つかどうか考えることすらできない(浪人生)

 

・1月が共通テストと思って生徒に頑張らせているのに、そこから数か月先に延期だと生徒も指導の教師も気持ちが持たない(高3担当教師)

 

・(9月入学案があると聞いて)え~!英語民間試験で振り回されたし、今更入試時期変更なんて!もうこれ以上自分たちを振り回さないで欲しい。(高3)

 

今回話題に上がりだしている9月入学案について、もちろん今後の感染の終息状況、休校状況によるのでしょうが、最終的には政治判断が必要です。

 

しかし、生徒・学生・先生・保護者の、9月入学に賛成・反対の声を十分くみ取ってからの判断が必要ですね。

 

【9月入学制】デメリット・課題~学費・家賃・仕送り負担増に配慮を~

 

仮に小中高・大学が一斉に9月入学(7月または8月入試&卒業)に移行となった場合、今年度に関しては(休校期間があるとはいえ)在籍期間が1年半となります。

 

その間の学費が1年半分になるといったことが合ってはいけないと思います。

 

また、通常学費を年間分納めている大学受験浪人生。

 

9月入学になって、入試が6月~8月まで延期されたとして、その延長分の予備校学費負担に関しても配慮が必要です。

 

生徒・保護者が余分に負担するのか、予備校がその分持ち出しで授業するのか・・・こういった課題にも検討・配慮が必要です。

 

あるいは自宅外生の家賃・生活費の負担増分に対する援助・補助もしっかりとしたものにしてもらいたいと思います。

 

他にも、急なので教育現場が混乱するという意見や入学式や卒業式が桜のシーズンでは無いなど季節感がずれるといった意見もありました。

 

スポンサーリンク

9月入学制・スケジュールやメリデメなどについての声!

 

全体を俯瞰して読んでいるとネット上では、9月入学制に賛成の方が多いように見えます。

 

代表的な意見を述べているツイートをピックアップしてみました。

 

皆さん其々の立場で分かりやすく、考え・意見を述べています。

 

 

 

 

 

 

https://twitter.com/Ramuto_sa/status/1255138048167182338?s=20

 

 

 

※関連記事を別にもまとめています。

主に学年のことや海外事情について、9月入学で誕生日・早生まれどうなる?アメリカや海外の国との違いはなど調べてみた!にまとめています。また、 学校9月始まりの可能性は?海外の国ではどう?反対意見も!コロナ休校で考える にも関連をまとめています。

良かったらこちらも読んでみてください。

 

スポンサーリンク

まとめ

 

9月入学制のスケジュールと海外事例やメリット・デメリットなどを調べてみた!というテーマでまとめてきました。

 

大きな制度変更の検討であり、日本全体の制度設計も考えないと進むことができないことですが、これまで調べてきた中で、私は9月入学制にした場合、メリットがデメリットを上回っていると感じています。

 

さてどうなるのでしょうか?

 

9月入学制にするのであれば、今が一番の好機であることは間違いなさそうです。

この記事を書いている人 - WRITER -

- Comments -

メールアドレスが公開されることはありません。

Copyright© 坂本一誠のブログ , 2020 All Rights Reserved.